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池浦 広美*; 関口 哲弘; 馬場 祐治; 今村 元泰*; 松林 信行*; 島田 広道*
Surface Science, 593(1-3), p.303 - 309, 2005/11
被引用回数:5 パーセンタイル:26.1(Chemistry, Physical)われわれが近年開発した脱離イオン種をプローブとする(XAFS)分光法の基礎データ拡充のため、ホルムアミド分子の凝縮系試料の実験を行った。分子内のC, N, O元素におけるXAFS測定が可能でありC-H, N-H結合を区別して最表面の配向構造分析することが可能であることが示された。さまざまなX線励起エネルギー,生成物種,励起偏光角度について測定した飛行時間質量スペクトルから生成物が放出される際の初期運動エネルギーを求め、イオン脱離機構を調べた。運動エネルギーは発生メカニズム(直接解離/間接解離機構)を大きく反映すること、また多成分存在することが示された。
匂坂 明人*; 永島 圭介; 山極 満; 的場 徹; 宅間 宏*
Journal of the Physical Society of Japan, 68(4), p.1221 - 1227, 1999/04
被引用回数:2 パーセンタイル:26.13(Physics, Multidisciplinary)高強度極短パルスレーザーを用いた光電界電離(OFI)による再結合型X線レーザーの場合、生成される電子のエネルギー分布は非マクスウェル分布となる。そのため、加熱機構を含む分布関数の時間変化を計算し、X線レーザーの反転分布生成に与える影響を定量的に評価する必要がある。本研究では、水素様ヘリウムに注目し利得の計算を行った。電子の分布関数については、電子-電子衝突による緩和過程を取り入れフォッカー・プランク方程式により計算した。この結果、緩和過程の影響が大きく、非マクスウェル性が抑制されてしまうことがわかった。しかしながら、入力レーザーのパルス幅を短くしていくことで(~10fs)最大12cmの利得を得られることが示され、X線レーザーの発振の可能性が期待される。
千原 順三
Progress of Theoretical Physics, 60(6), p.1640 - 1652, 1978/00
被引用回数:14水素プラズマを、陽子電子の混合系として10,10,610,610固/cmの密度の場合、いくつかの10Kのオーダーの温度で、量子力学的なHNC方程式(QHNC)を用いて動径分布関数を計算した。陽子・電子の分布関数は、昔から古典的な取扱いでは発散を生じることが知られているが、この方法によるとQHNC方程式にともなうSchroedinger方程式を解くことで自動的にこの発散は防がれる。同時に水素プラズマ中における電子の陽子による束縛エネルギー準位も計算された。10,10,610,610個/cmの密度で各々3.310,4.810,5.410,5.910K近くで、水素分子の形成を示す山が陽子・陽子の相関関数に現れる。またプラズマのこの温度への接近は、電子の束縛エネルギーの変化が大きくなることで観測されることが予測される。低密度高温領域では、QHNC方程式からある条件の下に導かれる量子力学的Debye-Hiickel方程式で、束縛エネルギー準位・相関関数を、ともに正しく計算できることを示した。